循環器用語ハンドブック

Ⅳ群抗不整脈薬〈class Ⅳ antiarrhythmic drugs〉

Vaughan Williams分類でCa2+ チャネル遮断を主たる作用とする薬剤。心臓にはL型とT型のCa2+ チャネルが存在し、抗不整脈薬の標的になるのはL型Ca2+ チャネルである。L型Ca2+ チャネルはすべての心筋細胞に存在し、-40mV以上の浅い膜電位で活性化し心筋興奮・収縮連関の中心として働く、細胞外から細胞内へのCa2+ 流入の主要経路である。また、洞房結節細胞および房室結節細胞の活動電位0相の形成に関与し、洞結節自動能、房室伝導の決定因子である。Ca2+ チャネル遮断薬は、フェニルアルキルアミン系(ベラパミルなど)、ベンゾジアゼピン系(ジルチアゼムなど)、ジヒドロピリジン系(ニフェジピン、ニカルジピン、アムロジピンなど)の3種類に分類されているが、抗不整脈薬として使用されるのは主としてベラパミル、ジルチアゼムであり、ジヒドロピリジン系のCa2+ チャネル遮断薬は主として降圧薬や冠拡張薬として用いられている。

Ⅳ群抗不整脈薬は、Ca2+ チャネルが主として作用する房室接合部の関与する頻拍、すなわちリエントリー性の発作性上室性頻拍に有効性が高い。また頻脈性心房粗動の房室伝導を抑制し、心拍数のコントロールにも使用されている。心室性不整脈には通常その効果は期待されないが、特発性心室頻拍のうちベラパミルが著効するものがあり、ベラパミル感受性心室頻拍と呼ばれている。

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