睡眠時無呼吸症候群〈sleep apnea syndrome;SAS〉

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、日中の生活に支障をきたす、なんらかの睡眠および覚醒の障害である睡眠障害の中の1つである。気流が10秒以上停止する無呼吸と10秒以上換気量が50%以上低下する低呼吸を合わせた1時間あたりの指数(apnea hypopnea index;AHI)を用いて評価し、睡眠中の筋弛緩により舌根部や軟口蓋が下がって気道を閉塞する閉塞タイプと、重症心不全などによる呼吸中枢の障害によって呼吸運動が消失する中枢タイプとがある。1999年の米国睡眠医療学会の閉塞性睡眠時無呼吸の定義は、AHI≧5と自覚症状の存在であり、2005年の国際睡眠障害分類(ICSD)では、AHI≧15では自覚症状の有無を問わずと定義されている。2010年の日本循環器学会のガイドラインにおいては、自覚症状の有無を問わずにAHI≧5のものを睡眠呼吸障害とし、呼吸イベントが閉塞型か中枢型かどちらが優位かで分類している。また、中枢性睡眠時無呼吸のうち、10分以上持続する漸増漸減の呼吸パターンを伴ったものはCheyne-Stokes呼吸を伴う中枢性睡眠時無呼吸と定義されている。

診断には、簡易な装置での在宅検査や精密な標準睡眠ポリグラフ検査が行われる。ただし、簡易モニターで算出したAHIはあくまでも推定値であり、RDI(respiratory disturbance index)として区別されることもある。AHIが5~15回は軽症、15~30回は中等症、30回以上は重症である。中枢性睡眠時無呼吸の合併率は心不全患者では21~40%と報告されている。治療については、閉塞性睡眠時無呼吸で肥満を合併する場合には減量を行う。また、口腔内装具の使用やマスクを介して陽圧をかけ気道狭窄を防ぐ持続陽圧呼吸療法(continuous positive airway pressure;CPAP)が用いられる。心不全に伴う睡眠呼吸障害には、ASV(adaptive servo ventilator)も用いられる。

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