Bendopnea

Bendopneaは、前屈時に30秒以内に生じる息切れと定義され、Thibodeau医師らによって、2014年に提唱された新たな心不全症状である(JACC Heart failure 2 : 24-31, 2014)。Thibodeau医師らは、靴下を履く、または靴紐を結ぶなど前屈時に息切れを訴える心不全患者が存在することに着目しBendopneaは、すでに左室充満圧が高値で、心拍出量が低下した心不全例において、前屈によりさらに左室充満圧が増加することから生じることを右心カテーテル検査により報告した。

その後、2019年、Pranataらにより、systematic reviewが実施され、Bendopnea は死亡リスクを2.2倍上昇させると報告した(Indian Heart J 71 : 277-283, 2019)。日常臨床において、心不全患者を診察する際は、前屈させ、息切れの有無を確認することで心不全の重症度を評価できる可能性がある。