心臓の働きは交感神経の影響を強く受けている。副腎髄質シンチグラフィ製剤である131I-MIBGが心筋にも高い集積性を示し、かつ動物実験でこの集積が心筋での交感神経機能とよく相関することが知られている。131Iに代わり123I標識のMIBG(metaiodobenzylguanidine)が開発されてから、心筋局所における交感神経機能を知る目的で123I-MIBGシンチグラフィが広く行われるようになった。
MIBGは、ノルアドレナリンと構造が類似しているためノルアドレナリンと同様の挙動を示し、交感神経末端においても同様に取り込まれ、貯蔵顆粒に貯蔵される。(図)に示すごとく、心筋への集積は主に能動輸送であるuptake-1による。正常心筋では多くの交感神経終末が存在するためMIBGの高い集積がみられるが、障害心筋の交感神経機能の脱落した除神経領域ではMIBGは集積しない。また、その洗い出し率は交感神経の活動性を反映するとされている。最近では後期像の摂取率(H/M:心縦隔比)が、心不全症例の予後に密接な関係があるとの報告がなされている。