チアノーゼ〈cyanosis〉

チアノーゼとは種々の原因により皮膚や粘膜が紫青色から暗赤色を呈する状態をいう。チアノーゼは還元ヘモグロビン量が毛細管レベルにおいて5g/dL以上になると出現し、口唇や耳朶、鼻尖、頬部、指爪、手指末梢などの毛細血管の豊富な部位によく認められる。一般に動脈血酸素飽和度が80%以下、または酸素分圧が50mmHg以下となるとチアノーゼが顕著となるが、貧血が存在すると酸素解離曲線が左方へ移動するため低酸素血症でもチアノーゼは出現しにくく、逆に多血症では出現しやすい。小児では号泣時に増強する。チアノーゼはあらゆる年齢層において出現するが、突然出現した場合や、進行性に増悪する場合は緊急処置を要することが多く注意が必要である。

チアノーゼには、中枢性に動脈血中の還元ヘモグロビン量が増加している中枢性チアノーゼと、末梢組織における酸素利用が相対的に亢進した末梢性チアノーゼがあるが、多くは外来診察により両者の判別が可能である。すなわち、中枢性では全身の皮膚粘膜に一様にチアノーゼが出現し、また皮膚温は低下しないが、末梢性では舌や口腔粘膜にはチアノーゼは出現せず、また末梢の皮膚温は低下し、ときに片側性である。中枢性チアノーゼの原因疾患としては右→左シャントを有する先天性心疾患や肺うっ血を呈する重症心不全、肺気腫、肺線維症などの慢性閉塞性肺疾患、肺炎、肺動静脈瘻、メトヘモグロビン血症、一酸化炭素中毒、呼吸障害をきたす中枢神経疾患などがある。末梢性チアノーゼの原因は寒冷刺激や心拍出量低下によるショック、末梢動静脈の閉塞による循環障害、自律神経緊張異常などである。また新生児では低血糖や低Ca血症、重症細菌感染症の初期にチアノーゼが認められることがある。チアノーゼが出現する先天性心疾患を(表)に示す。

チアノーゼが出現する主要な先天性心疾患

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