大動脈炎症候群(=高安動脈炎)〈aortitis syndrome;AS〉

本症は、大動脈およびその主要分枝に非特異的炎症が起こり、その結果内腔の狭窄ないし閉塞(ときに拡張)が生じることによって現れる諸症候(図)の総称であると定義され、厚生労働省の難病に指定されている。病因は明らかにされていないが、何らかの感染(細菌、ウイルスなど)が引き金となり、自己免疫反応が生じて病変が完成すると考えられている。15~25歳に好発し、女性に圧倒的に多い。また、人種によりその頻度は異なり、欧米人に比べ東洋人に多い。最近の動向としては高年齢化傾向(40歳以上の女性に認められる)や拡張病変の増加、すなわち動脈瘤、凹凸不整の拡張、びまん性拡張、石灰化病変がみられる。部位別には大動脈弁閉鎖不全症、冠動脈病変の増加、脳乏血症状を呈する脈なし型病変の減少がみられる。

高安動脈炎の病型分類

診断には、病変血管の特定と炎症反応の活動性の判定が重要である。炎症反応が陽性を示す急性、亜急性の症例には副腎皮質ステロイドが有効である。高血圧、狭心症、心不全などそれぞれの臨床症状に対しては対症療法を用いる。大動脈弁閉鎖不全、大動脈瘤、狭窄性の血管病変に対しては外科的療法が選択されるが、本症の活動期に外科的治療を施行すると血管吻合部の解離や仮性動脈瘤形成をきたす場合があり、炎症所見が消失してから施行するのが原則である。

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