心房心室関係は正常であるが大動脈と肺動脈の位置関係が逆になり、大動脈が右室から、肺動脈が左室から起始する先天性心疾患である。発生学的には円錐部の異常な成長発達が主要因である。血行動態的には、体循環と肺循環が並列し、生命を維持するためには体循環と肺循環に交通が必要である。胸部X線所見では大動脈と肺動脈が前後に重なり合うため心基部が狭く、卵形の大きな心陰影を呈する。心臓カテーテル検査では右室圧は体血圧と等しく、右室造影では大動脈が、左室造影で肺動脈が造影される。冠動脈造影は大動脈基部造影が有用である。
病態生理学的には以下の3型に分類される(図)。
予後は、Ⅰ型では生後1ヵ月で80%が低酸素血症により死亡、Ⅱ型は生後3ヵ月ごろまでに心不全で死亡する。Ⅲ型では自然歴の予後が最もよい。治療はⅠ型、Ⅱ型では新生児期にJatene手術、Ⅲ型では3~6歳ごろにRastelli手術を行う。