発作性上室性頻拍〈paroxysmal supraventricular tachycardia;PSVT〉

洞結節、心房ないし房室結節より生じる頻拍発作の総称で、発生機序としてはリエントリー(回帰)や自動能亢進が関与する。発作性上室性頻拍には①房室結節リエントリー性頻拍(atrioventricular[nodal]reentrant tachycardia;AVNRT)、②房室リエントリー性頻拍(atrioventricular reciprocating tachycardia;AVRT)、③心房内リエントリー性頻拍(intraatrial reentrant tachycardia;IART)、④洞結節性リエントリー性頻拍(sinus nodal reentrant tachycardia;SNRT)、⑤異所性心房性頻拍がある(図)。AVNRTとAVRTで発作性上室性頻拍の約90%を占める。

発作性上室性頻拍

心電図では、P波は多くが逆行性であり、QRSと重なり認められないことが多い。RR間隔は一定で幅の狭いQRSを示すが、wide QRSで心室頻拍との鑑別を要することもある。心拍数は100~200/分である。症状として動悸、めまい、胸部圧迫感などがあるが、心拍数が200/分近くに達すると眼前暗黒感や失神発作を起こすこともある。

治療としては、発作停止にバルサルバ手技や頸動脈洞マッサージなどの副交感神経刺激を行う。薬物療法としてはⅠa群抗不整脈薬、アデノシン三リン酸(ATP)、ベラパミル、β遮断薬、ジギタリスなどの静注が用いられる。発作予防にはⅠa群、Ⅰc群抗不整脈薬やベラパミル、β遮断薬、ジギタリスが用いられるが、WPW症候群におけるAVRTや発作頻度が多く自覚症状が強い場合のAVNRTでは、高周波カテーテル・アブレーションによる治療が根治療法として確立されている。

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