心室中隔穿孔〈ventricular septal perforation;VSP〉

急性心筋梗塞の1~3%に生じ、死亡の5%を占める。多くは心筋梗塞後7日以内に生じ、突然生じるthrillを伴う汎収縮期雑音と穿孔数時間後に生じる心不全で発見される。穿孔は数mmから数cmにおよび、シャントの大きい例や心機能障害合併例ではショックとなる。前壁梗塞では心尖部中隔に、下壁梗塞では心基部付近に生じることが多い。心エコードプラ法による心室レベルの左右シャントの確認と、Swan-Ganzカテーテルを用いた酸素分圧の上昇で診断される。

治療は、速やかにIABP(大動脈内バルーンパンピング)にて左室後負荷を減少させシャントを軽減し、心拍出量の保持が多臓器不全の予防に必要な場合は、カテコラミンを投与する。従来は保存的治療が行われてきたが、近年は残存心筋の保護や左室拡大の面から早期に手術されるようになった。