急性冠症候群〈acute coronary syndrome;ACS〉

急性冠症候群とは、冠動脈の閉塞や高度狭窄を原因として急性の臨床経過を呈する虚血性心疾患の総称であり、急性心筋梗塞、不安定狭心症、心臓性突然死を含む。近年、これらの症候群は、冠動脈粥腫の破綻とそれに伴う血栓形成による冠閉塞や高度の冠狭窄が原因であることが明らかになった。

発症に至るまでの病態は、粥腫の生成・増大、粥腫の破裂、冠動脈内血栓形成の3段階に分けられる(図)。粥腫の早期には、酸化LDLを取り込んだマクロファージが内皮内に取り込まれ、肉眼的には平坦かわずかに盛り上がった程度にみえる。その後徐々に細胞外へ脂質が漏出し次第に大きくなり、脂質を取り込んだマクロファージや平滑筋細胞の増殖に加えて、細胞外脂質の癒合が起こり脂肪斑が形成される。脂肪斑が形成され、盛り上がった病変になるとそれを取り囲むように結合織性被膜ができる。急性冠症候群発症時には、何らかの刺激で結合織性被膜に亀裂が入り、プラークが破裂する。凝固性の高い内容物が血管内に漏出することによって凝固カスケードが活性化し血栓が形成される。その結果、血管の閉塞が起こる。

急性冠症候群

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