梗塞後狭心症〈post-infarction angina〉

心筋梗塞急性期に認められる合併症の1つで、再梗塞、死亡につながる臨床上重要な合併症である。しかし明確な定義はなく、一般に急性心筋梗塞発症24時間以降から30日以内または退院までの間に出現し、胸痛発作時に虚血性の心電図変化を示して心筋逸脱酵素の再上昇がないものをいう。発現時期により、心筋梗塞発生後1~2週間以内に出現したものを梗塞後早期狭心症、それ以降に生じたものを梗塞後晩期狭心症とすることが多い。

梗塞後早期狭心症は、梗塞関連冠動脈枝の残存血栓や複雑病変、冠攣縮などにより発症する梗塞部の虚血が多いとされている。一方、梗塞後晩期狭心症は多枝病変例に多く、梗塞関連冠動脈枝の残存狭窄病変による梗塞部虚血のほか、非梗塞関連冠動脈枝の器質的狭窄病変による非梗塞部の虚血も少なくない。

診断は症状や心電図変化から比較的容易である。しかし、梗塞部の虚血による梗塞後狭心症例では心電図変化が判読しにくい場合もある。治療としては、抗血小板薬、抗凝固薬、硝酸薬の投与が行われていることが多く、これらの薬物抵抗性を示す本症例に対してはPTCA(経皮的冠動脈形成術)などの血行再建術を選択する。また、多枝病変の場合はCABG(冠動脈バイパス術)を選択する場合もある。

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