平滑筋細胞〈smooth muscle cell〉

平滑筋細胞は、自律神経や種々の生理活性物質の作用を受け、血管トーヌスの調節を行う。平滑筋細胞は横紋筋細胞と異なり、出生後も可逆的に表現型が変化する。動脈の中膜平滑筋細胞は細胞周期のG0/G1期にあり、収縮蛋白アイソフォームを高レベルで発現するが、血管傷害が起こり増殖因子が放出されると再び細胞周期に入り、増殖し、収縮型から合成型へと変換する。収縮型はミオシンフィラメントに富み、血管を収縮させる。一方、合成型はミオシンフィラメントが少なく、種々の成長因子やサイトカインの遺伝子発現、合成分泌能をもつ。血管平滑筋細胞の増殖と形質変換は、動脈硬化病変やPTCA(経皮的冠動脈形成術)、ステント留置後の再狭窄の発症に重要である。

平滑筋細胞