実践!心電図ポイント解説

実践!心電図ポイント解説【問4-解説】52歳女性

問題4

52歳女性。数年前より、年に1から2回の頻度で動悸とふらつきを自覚していたが、1時間以内に自然停止するため放置していた。
動悸発作は突然発症し、突然停止する。最近は発作頻度や持続時間がともに増加しているため当科来院した。
動悸発作中の12誘導心電図を示す。

心電図画像(クリックで拡大)

福岡大学医学部 臨床検査医学 主任教授 福岡大学病院 副病院長 小川正浩先生ご提示

正しいのはどれか?

  • a.心房頻拍
  • b.心室頻拍
  • c.心房粗動
  • d.心房細動
  • e.発作性上室頻拍
解答

e 発作性上室頻拍

解説
心拍数約200/分のRR間隔が規則的なNarrow QRS頻拍である。
頻拍中のP波は、QRS波終末に重なっており、下壁誘導(ⅡⅢaVF)で幅広いs波、V1誘導でr波として認識できる逆行性P波があり、房室結節リエントリー性頻拍(AVNRT)による発作性上室頻拍(PSVT)が考えられる。
後日、心臓電気生理学的検査でAVNRTが診断され、遅伝導路(slow pathway) に対するアブレーションを施行された後、再発を認めていない。一般的にPSVTは、AVNRTとともに副伝導路による房室リエントリー性頻拍のいずれかを機序として発生していることがほとんどで、カテーテルアブレーションによる治療成功率は95%以上 1) と高く良い治療適応である。

1)Murakawa Y, et al.: J Arrhythm 2012; 28: 122-126

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