実践!心電図ポイント解説

実践!心電図ポイント解説【問3-解説】82歳女性

問題3

82歳女性。12年前より近医にて高血圧と糖尿病を指摘され内服薬にて外来で加療されていた。
安静時は特に自覚症状を認めないが、約2か月前より労作時の動悸や疲れやすさを自覚するようになったため、近医を受診し、心電図検査を施行した際に不整脈を指摘された。
当院受診時の血圧は110/85mmHg、脈拍78/分不整。受診時12誘導心電図を示す。

心電図画像(クリックで拡大)

福岡大学医学部 臨床検査医学 主任教授 福岡大学病院 副病院長 小川正浩先生ご提示

正しいのはどれか?

  • a.心房頻拍
  • b.心房粗動
  • c.心房細動
  • d.心室頻拍
  • e.心室細動
解答

c 心房細動

解説
P波がなく、基線は細動波で揺れており、QRS波間隔(RR間隔)は不規則で、心房は350/分以上の不規則な混沌とした電気興奮を呈しており、心房細動が診断される。
心房細動中の心房は、機能的には十分収縮せず震える状態で、心房内に血流が滞留するため、左房(特に左心耳)で血栓を形成しやすい。
CHADS 2 スコアなどで血栓塞栓のリスクを評価し、まずは抗凝固治療の要否を判断するとともに、心臓超音波検査などで心機能や形態を評価する。
可能であれば出来るだけリズムコントロール(抗不整脈薬、かつまたはカテーテルアブレーションや電気的除細動などの非薬物治療)により洞調律維持をはかることが勧められる。
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