循環器用語ハンドブック

心嚢穿刺〈pericardiocentesis〉

心嚢に貯留した液体を、穿刺により採取ないし排出させる手技。適応としては心タンポナーデの解除、原因不明の心嚢液貯留の診断目的の試験穿刺などがある。

心エコー図で心嚢液が100mL以上貯留し、前部のecho free spaceが10mm以上あれば穿刺可能である。患者を仰臥位から30度の半座位とし、剣状突起下、左第4肋間または第5肋間胸骨縁のいずれかより穿刺する。穿刺針をワニ口クリップを用いて心電図の胸部誘導に接続し、モニターしながら針を進める。針先が心嚢内に達すれば液体が吸引され、心室の外膜に達すればSTの上昇が、心房の外膜に達すればPRの上昇が、穿刺針をモニタリングしている心電図上にて確認できる。

図.心嚢穿刺

合併症としては冠動静脈損傷、不整脈、特に心室細動の誘発、vasovagal reflex(迷走神経反射)による心停止、気胸や肝損傷、感染性心嚢炎などがある。

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