循環器用語ハンドブック

バルサルバ手技〈Valsalva maneuver〉

患者に口と鼻を閉じていきませ、力みで胸腔内圧が高まるようにして数秒間持続させること。血行動態の変化および迷走神経の緊張がもたらされる。この手技により、胸腔内圧は陽圧となり心臓への静脈還流が妨げられ、一般に心拍出量は減少し血圧は低下するが不全心では定型的な血圧変動が認められない。特発性肥大型大動脈弁下狭窄(idiopathic hypertrophic subaortic stenosis;IHSS)では、この手技で左室内腔が縮小し流出路狭窄が高度になるため収縮期雑音が増大するが、他疾患では心拍出量低下のため心雑音は減少する。迷走神経の刺激効果は、発作性上室性頻拍の停止にも用いられる。

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