循環器用語ハンドブック

頸動脈洞マッサージ〈carotid sinus massage〉

甲状軟骨突起の外側で頸動脈の拍動が触知できる部分(ほぼ内外頸動脈の分岐部)を、脊柱方向に向かって片方ずつ数秒間圧迫マッサージすること。

頸動脈洞反射のため副交感神経優位となり血圧は低下し、徐脈となる。自律神経機能を評価する目的で行われることがあり、発作性上室性頻拍に対する治療法の1つとして行われることもある。頸動脈洞は圧受容器の1つであり、ここでの刺激は舌咽神経頸動脈枝を経由して求心性に自律神経中枢に入り、遠心性には迷走神経を介して刺激が送られ心臓血管系に対して抑制する方向に働く。あまり強くマッサージをしたり頸動脈洞反射が亢進したりしていると血圧・脈拍低下が高度となり、時には脳虚血のため失神することがある(carotid sinus syncope)ため、心電計や自動血圧計を装着して行うのがよい。同時に両側の頸動脈マッサージを行うことは心停止の危険があり、禁忌である。頸部に血管雑音を聴取する場合も動脈硬化病変より脳に塞栓をとばす可能性があり、禁忌である。

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