循環器用語ハンドブック

遠隔診療/ホームモニタリング

情報通信機器を活用した健康増進、医療に関する行為を総称して遠隔医療(telemedicine)と呼ぶ。本邦では、直接の対面診療を行うことが困難である場合などに、情報通信機器を用いて医師と患者が直接対面せずに行う診療を遠隔診療と呼称していた。その後、平成30年より「遠隔医療のうちで、医師と患者が医師-患者間(Doctor to Patient;D to P)において、情報通信機器を通して、患者の診察および診断を行い診断結果の伝達や処方などの診療行為を、 リアルタイムにより行う行為」をオンライン診療と呼ぶようになった〔厚生労働省. オンライン診療の適切な実施に関する指針(平成30年3月)(令和4年1月一部改訂)〕が、遠隔診療とオンライン診療は概ね同じ内容を指すと考えられる。また、遠隔医療のうち、患者に対する直接的行為ではなく、医師-医師間(Doctor to Doctor;D to D)などで行われるものの例としては、主治医と専門医との間で行われるCTやMRI画像の遠隔放射線画像診断(teleradiography)や、採取した病理検体に対する遠隔病理診断(telepathology)などが挙げられる。

近年の医療機器では、取得した生体データやデバイスデータを、インターネット回線などを介して特定のサーバに送信できるものが増加している。権限を付与された医療従事者がサーバにアクセスしてデータを確認することができ、対面診療・遠隔診療を問わず診療に活用することができる。これらは一般に遠隔モニタリング(remote monitoring)と呼ばれるが、特に在宅で使用される医療機器で用いられることが多いことから、在宅モニタリング、ホームモニタリングと呼ばれることもある。代表的な例として、心臓ペースメーカや在宅酸素療法、 持続的陽圧換気療法 (CPAP)などが挙げられる。なおこれらの医療機器に限らず、近年の急速な生体センサの普及や解析技術の向上により、今後さまざまな機器が健康状態や疾患状態のモニタリングに利用される可能性がある。

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