循環器用語ハンドブック
経カテーテル的大動脈弁植込み術〈transcatheter aortic valve implantation;TAVI〉
経カテーテル的大動脈弁植込み術(TAVI)は、経カテーテル的に大動脈弁を植込む治療で、開心術(大動脈弁置換術)が不適応もしくはリスクの高い重度の大動脈弁狭窄症に対する低侵襲治療として位置づけられている。日本では2013年10月にはじめてEdwards Lifesciences社のSAPIEN XT(バルーン拡張型弁)が保険償還された新しい治療法である。現在、欧州を中心に自己拡張型弁を含めさまざまな新しい弁が開発、臨床応用され、さらなる進歩が期待されている。アプローチ部位は大きく2つに分けられ、総大腿動脈と左室心尖部である(図)。その他、鎖骨下動脈や上行大動脈が選択されることもある。手技はデリバリーシステムに金属フレームを有する生体弁をマウントし、大動脈弁位に留置してくるというものである。

2010年、2011年に報告された前向き多施設共同研究のPARTNER(Placement of Aortic Transcatheter Valves)試験では、大動脈弁置換術が不適応な患者群において、TAVIは標準療法(薬物療法、バルーン拡張術)に比べて1年後の生存率が有意に優れていることが示されている。また同試験で大動脈弁置換術が高リスクの患者群においても、大動脈弁置換術に対するTAVIの非劣性が示されている。

