循環器用語ハンドブック

エキシマレーザー

ハロゲン(F2,HCL)、レア(Kr,Ar,Xe)、バッファー(Ne,He)の混合ガスを封入した状態で、放電を行うと電気の力で励起されて、レア・ハロゲン2量体が生成される。しかし、この状態は不安定なため、本来のレアとハロゲンの基底状態に速やかに移行する。その際、電気で得たエネルギーを紫外光に変換し放出されるが、この紫外光が"エキシマレーザー"と呼ばれる。封入されるガスの組み合わせにより、得られるレーザーの波長が変わる。波長が短いほどレーザーのエネルギーは強くなり、より微細な加工が可能となる。

循環器内科領域においては塩化キセノン(XeCl)が使用されている。高電圧差の電極間でXeClの分子結合が切れてXeとClになるとき、波長308nmの紫外線が光子として放出される。光解離作用と呼ばれる非熱効果により、標的組織を蒸散させることができる。この波長帯は、皮膚や眼にとって有害であり、長時間曝露されると白内障のリスクは高まる。必ず適切な光学濃度をもった防護眼鏡を着用する必要がある。循環器内科領域において、"エキシマレーザー"は冠動脈病変、下肢動脈病変、経皮的リード抜去術において使用されている。冠動脈病変では、動脈硬化プラークや血栓を蒸散させることができる。通常の冠動脈治療が困難な慢性完全閉塞病変、分岐部病変、急性心筋梗塞、ステント内再狭窄で使用される。下肢動脈においては大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄または再閉塞病変で使用される。経皮的リード抜去術においては、リードとの癒着組織の剥離に有効である。

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