循環器用語ハンドブック
再灌流療法〈recanalization(reperfusion)therapy〉
閉塞した心筋梗塞責任冠動脈を血栓溶解療法、経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention;PCI)、冠動脈バイパス術(coronary artery bypass grafting;CABG)により冠血流を再開させる治療法である。以前の急性心筋梗塞に対する治療は、安静および心負荷軽減を中心とした保存的医療により心筋梗塞合併症の減少を期待するものであったが、再灌流療法では心筋梗塞サイズの縮小、心機能の改善、さらには遠隔期のQOL・予後改善が得られるため、現在は再灌流療法が標準的治療として広く行われている。再灌流療法には血栓溶解療法、PCI、CABGがあり、それぞれの適応に関しては日本循環器学会の『ST上昇型急性心筋梗塞の診療に関するガイドライン(2013年改訂版)』に示されている(表1~3)。
再灌流療法においては発症から再灌流までの時間をいかに短縮するかが重要である。わが国では諸外国と比較して短時間でPCIによる治療が可能であるため再灌流療法としてPCIが選択されることが多いが、状況によっては血栓溶解療法やCABGが有効であることもありうる。上記ガイドラインにおいても、「医療チームとの初期接触から再灌流が行われるまでの時間」を短くする治療戦略を行うことが推奨されており適切な治療法選択が重要である。

