2003年に発表された高血圧に関する世界保健機関-国際高血圧学会(WHO-ISH)ガイドラインでは、①総合的な心血管系リスクを評価し、高血圧患者の合併症の有無別にその治療開始血圧閾値と治療目標血圧を設定すること、②適切な治療戦略を立てること、③薬物治療の費用対効果について検討されている。
リスク評価について、血圧とリスク因子により主要な心血管系事故(致死性・非致死性脳卒中と心筋梗塞)の10年以内に発症するリスクにより3つのカテゴリーに分類されている(表)。
高血圧の管理にあたっては、血圧値のみではなく、予後に係るリスクを層別化したうえで、治療方針を決定することとされている。本ガイドラインでは、低リスクであっても降圧治療による有益性が示唆されている。また、さまざまな臨床試験の結果から、治療の第一目標は収縮期血圧を降下させ、140mmHg未満とすることとされている。一方、高リスク患者ではより低い血圧値で治療を開始すべきであることが示され、その降圧目標値は160/90mmHg未満とし、特に糖尿病合併例では130/80mmHg未満が適切であるとしている。