実践!心電図ポイント解説

実践!心電図ポイント解説【問10-解説】78歳男性

問題10

78歳男性。20年前から高血圧、高コレステロール血症と糖尿病を指摘され、近医で経過観察されていたが、血圧や血糖コントロールは不良であった。
5日前より時々、胸痛を自覚していたが、自然に治まるため放置していた。10分程前から胸痛が治まらなくなり、ニトログリセリン舌下しても胸痛が持続するため近医受診した。
受診時12誘導心電図を示す。

心電図画像(クリックで拡大)

福岡大学医学部 臨床検査医学 主任教授 福岡大学病院 副病院長 小川正浩先生ご提示

正しいのはどれか?

  • a.急性前壁中隔心筋梗塞
  • b.急性下壁心筋梗塞
  • c.急性後壁心筋梗塞
  • d.急性心膜炎
  • e.労作性狭心症
解答

a. 急性前壁中隔心筋梗塞

解説
調律は心拍数100/分の洞頻脈。
胸部誘導では前胸部誘導(V1から4)でST上昇を認め、下壁誘導(Ⅱ,Ⅲ, aVF)で水平型ST低下(reciprocal change)を認める。
前下行枝灌流領域(左室前壁中隔)の貫壁性心筋虚血があり、ニトログリセリン舌下も不応で、急性前壁中隔心筋梗塞が診断される。
緊急心臓カテーテル検査でSeg6完全閉塞を認め、同部位にPCI施行された。
その後は内服薬治療とともに経過観察され良好に経過している。
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