循環器用語ハンドブック

ペースメーカ(体内式)〈pacemaker〉

徐脈性不整脈の程度が患者の生命にかかわる、または患者のQOLを著しく低下させると判断された際には体内式ペースメーカの適応が考慮される。適応については、1998年のAHA/ACCガイドラインが日本でも広く用いられている。

体内式ペースメーカは電池・回路・リード線から構成される。電池とは心臓を刺激するための電源であり、回路は自己心拍の感知および必要な電気刺激の生成を行い、リード線はこれを心筋に伝達する。

植込み方法は、①鎖骨下静脈または橈側皮静脈の穿刺や静脈切開により経静脈的にリードを挿入し、②ジェネレーターと接続したうえで皮下または大胸筋下にポケットを作成し、固定する。経静脈的なアプローチが不可能である場合には心筋電極を用い、心外膜ペーシングとすることもある。

現在の体内式ペースメーカは、さまざまなパラメーターが外部から任意に設定可能なprogrammable pacemakerが大半を占める。多様なペーシング様式を体系化するために、Inter-Society Commission on Heart Disease Resourcesにより3~4文字の国際コードが提唱されており、第1文字はセンシング部位(Atrial/Ventricular/Dual)、第2文字はペーシング部位(A/V/D)、第3文字はセンシングの作用(Trigger/Inhibition/Dual)をそれぞれ示す。なお、第4文字は心拍感応型(Rate response)であることを示している。たとえば、VATとは心房で刺激を感知し、心室をそれによってペーシングする方式であり、洞機能が十分保たれた房室伝導障害症例などが対象となる。

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