循環器用語ハンドブック

Ⅱ群抗不整脈薬〈class Ⅱ antiarrhythmic drugs〉

Vaughan Williams分類で、β受容体遮断にてカテコラミンの作用を抑制することにより、抗不整脈作用を発揮する薬剤。カテコラミンがβ受容体を刺激すると心筋細胞内のサイクリックAMP(cAMP)が増加しCa2+ チャネルがリン酸化され、同チャネルの開口時間を延長したり開口確率を増加させることにより、内向きCa電流が増加する。その結果として、洞結節をはじめとする生理的自動能や、病的心筋での異常自動能が亢進する。また再分極に関与する他のイオンチャネルも活性化され、活動電位持続時間(action potential duration;APD)が短縮する。これにより不応期が短縮し、リエントリーが形成されやすくなる。Ⅱ群抗不整脈薬はこのようなカテコラミンの作用に拮抗することにより頻脈性不整脈を抑制する。現在、頻脈性不整脈に適応がある薬剤としてプロプラノロール、ナドロール、メトプロロール、ビソプロロール、ランジオロールなど多数存在する。単独でも効果を発揮しうるが、Ⅰ群抗不整脈薬など他の抗不整脈薬との組み合わせで補助的に使用される場合が多い。

副作用として、徐脈や心収縮力を低下させ心不全を顕在化させる場合がある。心外副作用として喘息発作の誘発や閉塞性動脈硬化症の悪化、耐糖能異常の惹起、インスリン使用中の患者における低血糖発作の自覚症状のマスク、抑うつなどの中枢抑制作用、などに注意が必要である。

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