循環器用語ハンドブック

経皮的補助人工心臓〈IMPELLA〉

IMPELLA(IMPELLA補助循環用ポンプカテーテル)は、経皮的または経血管的に左心室に挿入し、循環補助・左室補助を行う心内留置型ポンプカテーテルである。ポンプカテーテルに封入されたインペラと呼ばれる羽根車が回転することにより、左心室内にある吸入部から血液を脱血し、カニュラを経て吐出部から上行大動脈内に順行性に送血し心肺補助をする。IMPELLA CP SmartAssistは14Fr ピールアウェイ式イントロデューサを使用し経皮的に挿入、IMPELLA 5.5 SmartAssistは カットダウン法を用いて経血管的に挿入を行う。

カテーテルであるため迅速かつ低侵襲に挿入・補助開始が可能であり、IMPELLA CP SmartAssist、IMPELLA 5.5 SmartAssistではそれぞれ最大で3.7L/min、5.5 L/minの流量補助を行うことができる。IMPELLAは、人工肺がついておらずガス交換能は自己肺に依存することになるが、左室脱血-上行大動脈送血であり、経皮的心肺補助装置(VA-ECMO)とは違い、順行性循環補助が可能であり、最も重要である冠動脈と脳血流は送血から最も近い位置にくる。また、VA-ECMOの右房脱血と異なり、IMPELLAは左室を強力にアンローディングできる。IMPELLAによる血行動態への影響は、順行性の血流増大、左室拡張末期圧および容積低下、平均血圧上昇であり、総合的には心拍出量(cardiac output)の増大による臓器灌流の改善、心筋酸素供給増大と需要低下により心筋回復がより期待できる心肺補助である。

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