メディカルスタッフのための“不整脈”入門講座 第1回

不整脈-その原因は冠動脈疾患、心筋症、心臓弁膜症、先天性心疾患などの心疾患のほかに、甲状腺異常や高血圧などが挙げられます。しかし、心疾患のない健康な人でも加齢やストレス、睡眠不足、疲労、医薬品の副作用などによって不整脈が起こることがあります。心臓は4つの部屋、左右の心房と心室から構成されています。特に左心室の壁は全身に血液を送るために10mmほどの厚い心筋層でできています。心筋は組織学的に形態が明らかに異なる2種類の筋肉から成ります。一つは固有心筋で、その収縮と拡張によってポンプ作用を営みます。もう一つは特殊心筋で、電気信号を作って、それを伝導させることに特化した筋線維で、信号の流れを巧妙に調整して固有心筋を動かします。不整脈では、電気刺激の発生や興奮伝達に異常が生じることで心拍(脈)が不規則(不整)に、または異常に速くなったり遅くなったりします。 今回は心臓のしくみや不整脈の分類など、不整脈を理解するためにまず知っておきたいことについて解説します。

■監修

近畿大学病院 心臓血管センター 教授 栗田 隆志 先生

コンテンツ

2020年9月更新
本コンテンツのご利用について

本コンテンツに掲載されている記事には、本邦における未承認薬および適応外、用法・用量外の情報が含まれる場合があります。本コンテンツは、特定の薬剤の処方誘引あるいは企業の営利を企図するものではありません。薬剤の使用については各医薬品の最新添付文書をご参照ください。なお、本コンテンツの利用によって生じるいかなる損害について、当社は一切責任を負うことができませんので、あらかじめご了承ください。当サイトのご利用条件もご確認をお願い致します。