循環器用語ハンドブック
医工連携
「医工連携」は医(Medicine)と工(Engineering)が手を組むことである。昨今は、産業界とアカデミアが連携する「産学連携」の概念を加え、「産学医工連携」と称されることもある。研究のみであれば医(医学)、工(工学)でも成り立つが、研究成果を社会実装する際に、産業セクターの役割が必須となるためである。特に医工連携の成果の代表例である医療機器開発においては、医(医学・医療・臨床現場)、工(工学・工業・製造現場)がアライアンスを組むことが多く、過去の歴史や諸外国の成功事例をみても、この枠組みで実施されたものが少なくない。医療機器開発では、医療現場におけるニーズを的確に捉え、それを解決する機器を開発し、臨床現場に届け続けることが求められるが、これを実現するには、どのような症状で患者が困っているか、代替となる診断法や治療法はあるか、機器が開発できた場合に効果が期待できるか、どのようなリスクがあるか、などを考えられる医学知識と経験が必要である。一方で、医学知識のみではコンセプトを形にすることが容易ではなく、実際にモノを作って医療現場に届けるための技術やノウハウが必要である。これを実現するための研究開発の枠組みが、真の「医工連携」であるということができる。
どちらも専門性の高い領域であるがゆえに、プロフェッショナル同士が相互に理解し手を携えることで、どちらか片方のみではなし得ないイノベーションが達成できるのである。

