循環器用語ハンドブック
心アミロイドーシス〈cardiac amyloidosis〉
アミロイド沈着により心機能障害(心不全、刺激伝導系障害)をきたしたもの。高度のアミロイド沈着により心室のコンプライアンスが低下し拘束性障害を、また心筋の脱落変性による収縮力低下や刺激伝導系障害による不整脈を生じる。原発性アミロイドーシスあるいは多発性骨髄腫に合併するアミロイドーシスは、AL(amyloid L chain)蛋白を有することが多く、続発性アミロイドーシスはAA(amyloid A chain)蛋白を有することが多い。
症状は、左心不全症状(息切れ、呼吸困難)、右心不全症状(浮腫、肝腫大)、低血圧、立ちくらみなどで、聴診上Ⅲ音、Ⅳ音を聴取することがある。胸部X線像上では肺うっ血像や心拡大を、心電図では低電位や刺激伝導障害を認めることがある。心エコー図上では求心性心肥大、拡張能低下、granular sparkling echoesを認める。心筋生検にて心筋へのアミロイド沈着が認められる。治療は、心不全に対して利尿薬を用いる。ジギタリスは無効とされている。また免疫抑制療法、血漿交換療法の効果は不明である。刺激伝導障害に対してはペースメーカを用いる。

