レニン-アンジオテンシン-アルドステロン(RAA)系〈renin-angiotensin-aldosterone system〉

血圧や体液量、血清電解質の調節に関わる、内分泌系の調節機構の1つである。

血中のNa濃度の変化や体液量の減少、カテコラミン刺激に応じて、腎臓の傍糸球体細胞からレニンが分泌される。レニンによって、アンジオテンシノーゲンから、10個のアミノ酸よりなるアンジオテンシンⅠが生成される。このアンジオテンシンⅠはACE(アンジオテンシン変換酵素)の作用により、アンジオテンシンⅡ(AⅡ)となる。アンジオテンシンⅡは、その特異的受容体を介して血管平滑筋を収縮させ、強い昇圧作用を示す一方、副腎皮質球状層に作用して、アルドステロンの分泌を促進する。アルドステロンは鉱質コルチコイドの1つで、腎臓の遠位尿細管などに作用し、Na貯留を通じて循環血液量を増加させ、結果的に血圧を上昇させる。

一方、循環血液量の増加による血圧の上昇は、腎臓の細動脈の圧受容体に感知され、このシグナルが傍糸球体細胞に伝わることにより、レニン分泌は抑制される。これがネガティブフィードバック機構である(図)。

RAA系の概略

また、近年アンジオテンシンⅡは、内分泌系としてだけでなく、局所の組織レベルにおいてもその発現が知られるようになってきた。実際、循環器領域では、不全心や肥大心において、組織内のACEレベルおよびアンジオテンシンⅡレベルが上昇していることが報告されている。不全心や肥大心において、レニン-アンジオテンシン系(RAS)が亢進する機序は不明であるが、その重症度に応じて活性が亢進していることや、いくつかの大規模臨床試験において、ACE阻害薬の投与が心不全患者の予後を改善していることから、心肥大や心不全の発生および進行に重要な働きをしていると考えられている。

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