静止電位(=膜電位)〈resting(membrane)potential〉/活動電位〈action potential〉

静止した心筋細胞にガラス微小電極を刺入すると、細胞外のレベルを0として-80~-90mVの静止電位が記録される。静止時のK+の透過性はその他のイオンよりもはるかに大きいため、静止電位はほぼK+の拡散電位により形成されている。しかし活動中の細胞やいったん外から細胞に刺激が加わった状態では、膜電位は-80~-90mVのレベルから突然0mV方向へ変化し、ゼロを越えて+30~+40mVで頂点に達した後、再び元のレベルにゆっくりと戻っていく、活動電位と呼ばれる一連の電位変化を示す。細胞外液中ではNa+、Cl-が高くK+濃度が低い状態に、細胞内ではK+が高くNa+濃度は低い状態になっており、これらのチャネルの開閉により静止電位および活動電位の移行が調節されている。

活動電位の各相には名称がつけられ、外部の刺激にて興奮する心室の固有筋では最初の脱分極相を0相、頂点よりすばやく再分極する時期を第1相、次の緩やかに経過する時期を第2相(プラトー相)、その後すばやく進行する時期を第3相、再分極が終了した時点から次の脱分極までの拡張期を第4相と称している(図)。

活動電位

活動電位は心臓内の部位によって若干様相が異なり、特に刺激伝導系の細胞群にて著明である。たとえば洞結節では第4相の電位は浅く、引き続く第0相への脱分極がスムーズに移行していく。0相の立ち上がり速度は小さく、活動電位の頂点は丸くスムーズに再分極相へと続いていき、自発的な電気活動を形成している。