アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」の有効期間は3年です。
最終包装形態における長期保存試験(25℃ 60%RH、36ヵ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることを確認しています。
表 長期保存試験結果
試験項目 | 保存期間 | ||||
---|---|---|---|---|---|
開始時 | 6ヵ月 | 12ヵ月 | 24ヵ月 | 36ヵ月 | |
性状 | 注 | 注 | 注 | 注 | 注 |
確認試験 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
浸透圧比 | 0.57 | 0.60 | 0.61 | 0.64 | 0.67 |
pH | 2.42 | 2.44 | 2.44 | 2.45 | 2.42 |
純度試験 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
エンドトキシン | 適合 | - | 適合 | 適合 | 適合 |
採取容量 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
不溶性異物・微粒子 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
無菌 | 適合 | - | 適合 | 適合 | 適合 |
含量(表示量に対する(%)) | 100.3 | 100.2 | 100.2 | 98.8 | 99.0 |
(3ロット、各3回測定の平均値)
注:淡黄色澄明の液であった。
[参考資料]
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」インタビューフォーム「IV. 6. 製剤の各種条件下における安定性」
2022年4月更新
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」の貯法は室温保存です。
最終包装形態における加速試験(40℃ 75%RH、6ヵ月)及び長期保存試験(25℃ 60%RH、36ヵ月)の結果から、室温保存としました。
なお、個装箱を開封後は遮光して保存してください。
表1 長期保存試験結果
試験項目 | 保存期間 | ||||
---|---|---|---|---|---|
開始時 | 6ヵ月 | 12ヵ月 | 24ヵ月 | 36ヵ月 | |
性状 | 注 | 注 | 注 | 注 | 注 |
確認試験 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
浸透圧比 | 0.57 | 0.60 | 0.61 | 0.64 | 0.67 |
pH | 2.42 | 2.44 | 2.44 | 2.45 | 2.42 |
純度試験 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
エンドトキシン | 適合 | - | 適合 | 適合 | 適合 |
採取容量 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
不溶性異物・微粒子 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
無菌 | 適合 | - | 適合 | 適合 | 適合 |
含量(表示量に対する(%)) | 100.3 | 100.2 | 100.2 | 98.8 | 99.0 |
(3ロット、各3回測定の平均値)
注:淡黄色澄明の液であった。
表2 加速試験結果
試験項目 | 保存期間 | |||
---|---|---|---|---|
開始時 | 1ヵ月 | 3ヵ月 | 6ヵ月 | |
性状 | 注 | 注 | 注 | 注 |
確認試験 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
浸透圧比 | 0.57 | 0.58 | 0.60 | 0.63 |
pH | 2.42 | 2.43 | 2.44 | 2.46 |
純度試験 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
エンドトキシン | 適合 | - | - | 適合 |
採取容量 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
不溶性異物・微粒子 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
無菌 | 適合 | - | - | 適合 |
含量(表示量に対する(%)) | 100.3 | 100.3 | 99.8 | 99.7 |
(3ロット、各3回測定の平均値)
注:淡黄色澄明の液であった。
[参考資料]
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」電子添文「20. 取扱い上の注意」
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」インタビューフォーム「IV. 6. 製剤の各種条件下における安定性」
2022年4月更新
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」は5%ブドウ糖注射液で希釈してください。
生理食塩水との配合では沈殿を生じるので、生理食塩液で希釈をしないでください。
5%ブドウ糖注射液で希釈した液は、室温・露光下で24時間まで性状、pH、類縁物質及び含量(アミオダロン残存率(%))の試験項目で変化は認められませんでした。
表 5%ブドウ糖注射液溶解後の安定性
濃度 | 試験項目 | 溶解直後 | 24時間後 |
---|---|---|---|
約1.2mg/mL | 性状 | 澄明で、沈殿はなかった。 | 澄明で、沈殿はなかった。 |
pH | 3.60 | 3.59 | |
類縁物質 | 適合 | 適合 | |
残存率(%) | ― | 99.2 | |
約1.5mg/mL | 性状 | 澄明で、沈殿はなかった。 | 澄明で、沈殿はなかった。 |
pH | 3.55 | 3.52 | |
類縁物質 | 適合 | 適合 | |
残存率(%) | ― | 100.0 | |
約11.5mg/mL | 性状 | 澄明で、沈殿はなかった。 | 澄明で、沈殿はなかった。 |
pH | 2.90 | 2.89 | |
類縁物質 | 適合 | 適合 | |
残存率(%) | ― | 99.1 |
(残存率は3回測定の平均値)
[参考資料]
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」電子添文「14.1 薬剤調製時の注意」
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」インタビューフォーム「IV. 7. 調製法及び溶解後の安定性」
2022年4月更新
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」は5%ブドウ糖注射液で希釈して点滴静注します。
5%ブドウ糖注射液で希釈した液は、室温・露光下で24時間まで性状、pH、類縁物質及び含量(アミオダロン残存率(%))の試験項目で変化は認められませんでした。
そのため、室内蛍光灯下で24時間以内であれば、遮光の必要はないと考えられます。
表 5%ブドウ糖注射液溶解後の安定性
濃度 | 試験項目 | 溶解直後 | 24時間後 |
---|---|---|---|
約1.2mg/mL | 性状 | 澄明で、沈殿はなかった。 | 澄明で、沈殿はなかった。 |
pH | 3.60 | 3.59 | |
類縁物質 | 適合 | 適合 | |
残存率(%) | ― | 99.2 | |
約1.5mg/mL | 性状 | 澄明で、沈殿はなかった。 | 澄明で、沈殿はなかった。 |
pH | 3.55 | 3.52 | |
類縁物質 | 適合 | 適合 | |
残存率(%) | ― | 100.0 | |
約11.5mg/mL | 性状 | 澄明で、沈殿はなかった。 | 澄明で、沈殿はなかった。 |
pH | 2.90 | 2.89 | |
類縁物質 | 適合 | 適合 | |
残存率(%) | ― | 99.1 |
(残存率は3回測定の平均値)
[参考資料]
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」電子添文「14.1 薬剤調製時の注意」
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」インタビューフォーム「IV. 7. 調製法及び溶解後の安定性」
2022年4月更新
アミオダロン塩酸塩はポリ塩化ビニル製の輸液セット等に吸着することが知られています。
また、アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」は添加剤にポリソルベート80を使用しているため、可塑剤としてDEHP(ジエチルヘキシルフタレート)を含むポリ塩化ビニル製の輸液セット等を使用した場合、DEHPが溶出します。
そのため、ポリ塩化ビニル製の輸液セット等の使用は避けてください。
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」を5%ブドウ糖注射液で希釈し、ポリ塩化ビニル製輸液セットに通液したところ、薬液濃度約1.5mg/mL、投与速度33mL/時及び薬液濃度約1.5mg/mL、投与速度17mL/時において含量の低下が認められました。
[参考資料]
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」電子添文「14.2 薬剤投与時の注意」
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」インタビューフォーム「VIII. 11. 適用上の注意」
2022年4月更新
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」は添加剤にポリソルベート80を使用しています。
界面活性剤などが含まれる薬剤は1滴の粒が小さいため、滴下型の注入セットを用いた場合、指示された流量で投与しても実際の点滴量が少なくなってしまうことが知られています。
そのため、アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」の点滴静注による投与には容量型の持続注入ポンプを使用してください。
[参考資料]
医薬品医療機器総合機構:PMDA医療安全情報No.21,2011年1月,p.3-4
アミオダロン塩酸塩静注150mg「TE」電子添文「7. 用法及び用量に関連する注意 7.1」
2022年4月更新