第3回 心不全患者をみるポイント~急性期からケア移行~

心不全の病状について教えてください。

「心不全」とは「なんらかの心臓機能障害、すなわち、心臓に器質的および/あるいは機能的異常が生じて心ポンプ機能の代償機転が破綻した結果、呼吸困難・倦怠感や浮腫が出現し、それに伴い運動耐容能が低下する臨床症候群」と定義されています1)。少々小難しい表現ですが、要するに心臓が悪いために症状が出て、だんだん悪くなって命を縮める病気ということです(症状・兆候:肺水腫もしくは全身浮腫、BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)の上昇)。
急性増悪を繰り返しながら増悪と改善を繰り返し、徐々に徐々に進行する疾患といわれていますが、薬剤師もそうですし多くの患者さんも病状経過のイメージを持っている現状があると思います。リスクのある段階であるステージA、心筋梗塞後などのステージB、ゼーゼー、ハーハー苦しくなる前から既に心不全は始まっているというイメージをもっと一般の人にも啓発していきたいと考えています(図1)2)

図1 心不全の進展ステージ
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急性期の患者さんの対応を教えてください。

急性心不全は主病態を把握することが重要です。Forrester分類は便利ですが侵襲を伴うため今はNohria-Stevenson分類が用いられることが多く、身体所見からアセスメントしていきます。その身体所見とは、うっ血所見(起座呼吸、頸静脈圧の上昇、浮腫、腹水、肝頸静脈逆流)や、低灌流所見(小さい脈圧、四肢冷感、傾眠傾向、低Na血症)などのことです。
また、急性期は迅速に対応しなければいけないので、収縮期血圧で病態と初期対応を分けるクリニカルシナリオ分類(CS1~5)が用いられることも多いです。CS1(収縮期血圧>140mmHg)は急性の肺水腫、CS2(収縮期血圧100~140mmHg)は全身浮腫、CS3(収縮期血圧<100mmHg)は低灌流が主病態だといわれており、このように大まかに把握することで初期対応への理解は深まります。

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図1 心不全の進展ステージ

図1 心不全の進展ステージ