貼ったまま入浴すると入浴によって血管拡張作用が増強し、血圧低下作用が強くあらわれる恐れがありますので、一時的な“ふらつき”などにご注意下さい。
テープを貼ったまま入浴した場合 | テープを剥がして入浴した場合 | |
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血中硝酸イソソルビド濃度 | 入浴により一過性の上昇が認められましたが、入浴後2時間目には元の値に戻り、その後も一定の値を示しました。 | 貼付24時間目に剥離した時の血中濃度半減期は2.3時間と比較的緩やかに下降しますので、短時間であればいったん剥がす方法も可能です。 |
血圧と心拍数 | テープを貼付せずに入浴した場合とほぼ同様で、入浴により最高血圧の低下及び心拍数の増加が認められます。 | 入浴により血管拡張作用が増強され、最高血圧の低下及び心拍数の増加の可能性があります。 |
注意点 | 入浴により血圧低下作用が増強される可能性を考慮し、ふらつき等にご注意下さい。 | 入浴前に剥がしたテープを貼り直すか、新しいテープに貼りかえて下さい。その際に貼付部位を変更することをおすすめします。 |
中島光好,他:臨床薬理,18(4),p627-633(1987)より抜粋改編
※入浴の可否やテープの貼付方法は、病態によって異なりますので、主治医の先生に確認するようご指導下さい。
また、テープを剥がしても有効成分(硝酸イソソルビド)の血中濃度は比較的緩やかに下降します(図1)ので、剥がして入浴することも可能です。
入浴後に汗をよく拭いてから、入浴前に剥がしたテープを貼り直す*1か、新しいテープに貼りかえて下さい。
公衆浴場などで「心臓病貼り薬」と知られたくない時などは、入浴前に剥がし、入浴後に貼り直すことをおすすめします。
*1 入浴前に剥がしたテープを入浴後に貼り直す場合は、清潔なペットボトルやプラスチック用品などに一時貼っておき、入浴後に粘着面の水分を取り除いて貼ると便利です。
効能・効果、用法・用量、禁忌を含む使用上の注意等詳細は添付文書等DIをご参照ください。
フランドルテープを健康成人男子6名の胸部に貼付した場合のテープ剥離後の硝酸イソソルビド血中濃度消失半減期は、24時間貼付の場合2.3時間、48時間貼付の場合2.4時間でした。
田中修ほか:臨床薬理1982;13(3):463-475
Q09.お風呂に入るときはどうしたらいいの?