調査期間:2005年12月~2006年4月
心停止になった患者さんを救うための機器、AED(Automated External Defibrillator:自動体外式除細動器)が普及してきています(→Q18参照)。しかし、心臓用貼付剤を貼付していると、AEDによる除細動の妨げとなる可能性があります。
そこで、実際に心臓用貼り薬を貼付するとき、どこに貼付するかについて、一般の方(男・女)および医療従事者(医師、薬剤師、看護師)に対しアンケートを実施しました。
この薬は、皮膚からの吸収により、全身的な効き目をあらわす「フランドル・テープS」という心臓病用の薬です。この薬は、胸部、上腹部、背部に1日1回貼ることになっています。さて、アナタは、どこに貼りますか?貼る場所にチェックをお願いします。
□胸部 □上腹部 □背部
「フランドル・テープ」を胸部に貼ると回答した人にお聞きします。その理由は何ですか?
AED使用時に剥がした貼付剤を、患者が搬入された医療機関の医師に見せる必要があると思いますか?
※調査データの説明は、実施時の製品名で記載
心臓用貼付剤を貼る場所については、一般の方、医療従事者を問わず、胸部という答えが一番多く寄せられました。 胸部に貼付する理由としては、一般の方は「心臓に近い」、「貼りやすい」ということが、医療従事者においては、「貼りやすい」、「確認しやすい」ということが挙げられました。
一般の方と医療従事者で理由は異なるものの、胸部に貼付するという点では、同じ結果であり、やはり、AED使用にあたっては、確実に貼付剤を除去するという指導が必要であると考えられます。また、搬送後の医療機関の医師に除去した貼付剤を見せることにより、以後の治療方針の決定の参考にしてもらうことも重要です。
調査実施:古川 裕之 金沢大学医学部附属病院 臨床試験管理センター
(現 山口大学大学院医学系研究科)
薬事日報電子新聞2006年6月5日掲載
効能・効果、用法・用量、禁忌を含む使用上の注意等詳細は添付文書等DIをご参照ください。
金沢大学医学部附属病院 臨床試験管理センター 古川 裕之
(現 山口大学大学院医学系研究科)
金沢大学医学部附属病院 臨床試験管理センター 古川 裕之
(現 山口大学大学院医学系研究科)
金沢大学医学部附属病院 臨床試験管理センター 古川 裕之
(現 山口大学大学院医学系研究科)