カルパイン〈calpain〉/カルパスタチン〈calpastatin〉

カルパインは、高等動物の細胞内に存在し、Caイオン(Ca2+)によって活性化される中性のシステインプロテアーゼである。分子量11万で、大小2つのサブユニットからなるヘテロ2量体を形成している。大サブユニットは分子量8万の触媒サブユニットで、パパイン類似のドメインを有する。C末端領域にはCa2+結合能を有するEFハンドが存在する。

活性化に必要とするCa2+の要求性の異なる2種類の分子種が存在し、低い濃度のCa2+で活性を発現するほうをμタイプ(μ-カルパイン)、高濃度のCa2+を必要とするほうをmタイプ(m-カルパイン)と呼ぶ。μ-カルパインはあらゆる細胞に発現しているが、m-カルパインは細胞による発現の特異性がある。また、組織特異的に発現するいくつかのカルパインファミリーが存在する。

小サブユニットは分子量3万で、μ型・m型の大サブユニットに共通であり、機能調節ドメインであると考えられている。

カルパインの基質としては、細胞骨格蛋白質、膜や受容体の蛋白質、シグナル伝達に関する酵素群などがあり、細胞のターンオーバーや転写・シグナル伝達の制御、増殖や分化などに関与するのではないかと考えられているが、いまだその生理機能は明らかではない。

カルパスタチンは、カルパインを特異的に阻害する内在性の蛋白質で、分子量は約7万である。カルパインと複合体を形成し、カルパインの活性中心を覆うように結合して、その酵素活性を抑制する。他のプロテアーゼには作用しない。熱や酸などの物理化学的処理に対しては抵抗性があるが、プロテアーゼで分解されやすい。カルパインとの相互作用には、Ca2+が必要である。

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