ABPM〈ambulatory blood pressure monitoring、携帯型24時間連続血圧記録[計]〉

高血圧の診断・治療は、外来診察における随時血圧をもとに行われてきた。しかし、血圧値は内的、外的なストレスの影響によって大きく変動するため、随時血圧は日常の大きな変動の1点を示しているに過ぎない。そこで、最近ではABPM(携帯型24時間連続血圧計録計)が用いられるようになってきた。具体的には、① 外来診察時のみに血圧の上昇を示す白衣高血圧や、高血圧患者でも外来時に上昇が認められる白衣現象の有無、② 早朝覚醒時や覚醒前から血圧が急激に上昇する早朝昇圧(morning surge)、③ 正常血圧者に認められる夜間の降圧を示さない、いわゆるnon-dipperなどの診断に効果を発揮する。実際ABPMにより得られた値は、随時血圧値より良好に予後と関連することが報告されている。よって降圧療法を行う際に、個々の患者がもつ日内変動パターンを知り、それに基づいて降圧薬の投与時間・持続時間を考慮することがきわめて重要となる。

ABPMの問題点としては、まず上腕カフを用い夜間でも30分~1時間おきに測定を繰り返すため睡眠障害をもたらし、それがデータに影響することがある。また、体位・体動によるアーチファクトの混入もあり、データ編集が必要となる。さらに保険適応がいまだなされていないことは最も大きな問題である。したがって、ABPMを用いる際は白衣高血圧や白衣現象の有無、夜間の高血圧や過降圧、早朝昇圧の有無など目的を絞って用いるべきである。

(参考:dipper/non-dipper/extreme dipper

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