酸化ストレス〈oxidant stress〉

ミトコンドリア呼吸をはじめとして細胞が酸素と反応する過程で、活性酸素種が産生される。活性酸素種の産性が増加するか、あるいは抗酸化消去に働く酵素系が減少すると、活性酸素種が増加する(酸化ストレス)。活性酸素種は反応性に富み、膜脂質の酵素、核酸などを酸化変性させ、その結果多くの細胞機能が障害され変化する。

近年、酸化ストレスは医療のさまざまな分野での疾患発症、進展に関与することが示唆されている。循環器の分野では、血管系の動脈硬化の進行、心臓における虚血・再灌流障害、心筋炎、心不全に酸化ストレスが関与することが明らかになってきている。

  • ① 血管内皮細胞に酸化ストレスが加わると、酸化LDLの産生、NO(一酸化窒素)の不活化、遺伝子発現調節を介して動脈硬化が進展する。
  • ② 酸素分子が水へ還元される過程で生じる酸素フリーラジカルが、心臓の虚血・再灌流障害を増悪させると考えられる。
  • ③ 心筋炎では、ウイルス性、薬剤性、自己免疫性にかかわらず酸化ストレスが組織障害の重要な部分を占めることが明らかとなっている。たとえばウイルス性心筋炎のモデルで、炎症細胞中心に誘導型NO合成酵素(iNOS)発現の増大を認めている。
  • ④ 心不全は心筋障害の最終段階とも考えられ、あらゆる心疾患の増悪段階で認めるが、心不全進展にも酸化ストレスが関与している。

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