t-PA〈tissue plasminogen activator、組織プラスミノ[ー]ゲンアクチベータ[ー]〉

t-PAは全身の血管内皮細胞で産生され、種々の刺激で分泌される。u-PA(ウロキナーゼ型プラスミノゲンアクチベータ)とともに、生理的PAの一種である。分子量約7万のセリンプロテアーゼの一種の1本鎖糖蛋白で、プラスミノゲンを活性化してプラスミンに変換する。このプラスミンがフィブリンを分解し、FDP(fibrin degradation product、フィブリン分解産物)、Dダイマーなどの分解産物を産生する。

t-PAはプラスミンそのものにより限定分解を受け、2本鎖t-PAとなり、その高次構造の中にリジンと結合するLBS(リジン結合部位)をもつ。これはわずかに分解されたフィブリンのC末端のリジンや、肝臓で産生された1本鎖のnativeプラスミノゲンが、プラスミン自身により限定分解を受けたmodifiedプラスミノゲンのN末端近くのリジンと結合してt-PAの活性を発揮するのに重要な役割を果たす。循環血液相中ではt-PAによるプラスミノゲン活性化反応は極端に低効率で、さらにt-PAが血中に産生されると、そのほとんどは直ちにPAI-1(プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1)と複合体を形成するか、肝臓で数分以内に代謝されて失活する。よって、血中半減期は4分ときわめて短い。しかし、いったん血栓が生じると、その血栓上にt-PAとプラスミノゲンが特異的に集合し、密集して濃縮されたかたちとなり、その局所では急速にプラスミノゲンからプラスミンへの活性化が進む。TAFI(thrombin activable fibrinolysis inhibitor)は、わずかに分解されたフィブリンのC末端のリジンを効率よく分解して、t-PAのフィブリンへの結合を阻害し、結果的に血栓への集積を抑制して線溶反応を抑制している。

(参考:トロンボモジュリン

製品情報一覧

  • ア行
  • カ行
  • サ行
  • タ行
  • ナ行
  • ハ行
  • マ行
  • ヤ行
  • ラ行
  • ワ行
  • やさしい心電図の見方
  • 心臓・血管病アトラス
  • 経皮吸収型製剤使用マニュアル
  • ビソノテープQ&A