本態性高血圧[症]〈essential hypertension〉

高血圧症とは症候診断名であり、その原因あるいは基礎疾患に関しては多種多様である。そのうち、他の二次性高血圧症が否定された場合の原因不明の高血圧症が本態性高血圧症とされる。高血圧症では、頭痛、めまい、ふらつきなどの症状があればその改善を目指すことも治療目的の1つであるが、高血圧の持続による臓器障害を予防することが大きな治療目的である。高血圧の標的臓器、および高血圧によってもたらされる疾患は、左室肥大、冠動脈疾患、心不全、脳血管障害、腎障害、末梢血管障害、網膜症などがある。高血圧症を放置すれば、これらの臓器障害の危険は増してその危険は血圧が高ければ高いほどより大きくなる。

成人における血圧値の分類(mmHg)

本態性高血圧症の発症には食塩の過剰摂取、カロリー過剰摂取と運動不足による肥満などが深く関連しており、本態性高血圧症は代表的な生活習慣病とされる。その治療の基本は塩分制限、適正体重の維持、運動など生活習慣の修正であり、これに必要に応じて薬物治療を組み合わせる。降圧療法を厳密に行うことにより脳血管疾患、冠動脈疾患の発症率が減少することは証明されている。「高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)」が発表されて、(表1)のように血圧値の分類はされている。Ca拮抗薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、利尿薬、β遮断薬(含むαβ遮断薬)の5種類の主要降圧薬は、いずれも心血管病抑制効果が証明されており、それぞれ積極的適応、禁忌や慎重投与となる病態が存在する。これらの病態がある場合にはそれに合致した降圧薬を選択することが望ましい(表2、3)。

主要降圧薬の積極的適応
主要降圧薬の禁忌や慎重投与となる病態

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