第80回 日本循環器学会学術集会 ランチョンセミナー57(LS-57)

共催:第80回 日本循環器学会学術集会/トーアエイヨー株式会社

プログラム

開催日時 2016年3月20日(日) 12時50分~13時40分
会場 『第11会場』 仙台国際センター 会議棟1F 「小会議室2」
テーマ 『今、必要なβ遮断薬 ~合併症を考慮した高血圧へのアプローチ~』
座長 藤田保健衛生大学坂文種報德會病院 循環器内科 教授 井澤 英夫 先生
演者 愛知医科大学 循環器内科 教授 天野 哲也 先生
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●ランチョンセミナーへの参加には、セミナーチケットをお持ちの方から優先的に入場いただきます。
●第80回学術集会ホームページにて、共催セミナープレレジストレーションを行います。(2月3日~2月25日)
共催セミナープレレジストレーションへ登録するには、学術集会プレレジストレーション(1月6日~2月25日)が必要です。
●開催当日も下記受付にてチケットの発行を行いますが、数に限りがございますのでご了承ください。
●チケットはセミナー開始5分後に無効となりますのでご注意ください。
●ランチョンセミナー当日受付
①②どちらの施設でも、当日開催分のチケットをお受け取りいただけます。
【配布場所、時間】
①仙台国際センター 会議棟2Fロビー 3月20日ランチョンセミナー 7時00分~12時20分
②仙台市民会館 2F休憩コーナー脇 3月20日ランチョンセミナー 7時45分~12時20分


抄録

【座長のことば】
藤田保健衛生大学坂文種報德會病院 循環器内科 教授 井澤 英夫 先生
本邦の高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)をはじめ欧米のガイドラインにおいても、β遮断薬は心血管疾患を合併している高血圧患者への投与が推奨されている。一方、心血管疾患を合併していない場合にはβ遮断薬は第一選択薬から外れている。その根拠となっている大規模臨床試験はアテノロール等のいわゆる従来型β遮断薬が用いられた試験である。一方、ビソプロロールやカルベジロール等の新規β遮断薬が心不全の長期予後を改善することは十分なエビデンスによって確立され、これらのβ遮断薬は心不全治療の基礎薬となっている。さらに心筋梗塞の二次予防や心房細動での心拍数コントロールに対する有効性も確立されている。
本ランチョンセミナーでは日常診療においてβ遮断薬をどのような症例に使うべきなのか? 特に最近急速に普及しつつあるビソプロロールの貼付剤はどのような症例に有用なのか? 冠動脈疾患治療のスペシャリストである愛知医科大学の天野哲也教授に心血管予防の観点からご講演いただく。

『今、必要なβ遮断薬 ~合併症を考慮した高血圧へのアプローチ~』
愛知医科大学 循環器内科 教授 天野 哲也 先生
  • ■はじめに
    「高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)」において、β遮断薬は合併症のない高血圧患者への第一選択薬から外れたが、高血圧そのものが心不全、不整脈、虚血性心疾患の最大の危険因子であり、β遮断薬が主要降圧薬のひとつであることに変わりはない。我が国においては、合併症を有する高血圧患者の年間死亡数は10万人を超えており、多くの大規模臨床試験においてこうした患者群に対するβ遮断薬の生命予後改善効果が証明されている。このような事実より、β遮断薬の投与目的は単なる高血圧治療を超えて循環器系疾患の予後改善薬として見直されるべきであると考えられる。本講演では、心不全、心房細動、そして心筋梗塞二次予防としてのβ遮断薬の最新のエビデンスを紹介するとともに、自験例をもとにビソプロロールの貼付剤の実臨床的な効果に関して言及したい。

  • ■心不全におけるビソプロロールの有用性
    心不全患者数は今後数十年増加していくと思われるが、ビソプロロール、カルベジロール等のβ遮断薬による慢性心不全患者予後改善効果はCIBIS Ⅱ試験、COPERNICUS試験などより証明されており、日本循環器学会の慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版)においては、Stage B(構造的疾患があるが心不全の徴候、症状がない)からの投与が推奨されている。特にビソプロロールを用いたCIBIS Ⅱ試験では、ビソプロロール投与群はプラセボ群に比べ突然死を44%抑制しており注目に値する。

  • ■心房細動におけるビソプロロールの有用性
    心房細動も今後増加の一途をたどると考えられるが、日本循環器学会の心房細動治療(薬物)ガイドライン(2013年改訂版)においては、心拍数調節(レートコントロール)療法として、心不全合併例に対してカルベジロール、ビソプロロール投与が推奨されているが、これら患者群に対してはカルベジロールとの比較においてビソプロロールの方が心拍数減少作用、BNP低下作用が優れるとの報告がある。

  • ■心筋梗塞二次予防におけるビソプロロールの有用性
    この4半世紀、代表的な欧米先進国の心筋梗塞死亡率が低下しているにもかかわらず、我が国においては増加しているとの報告がある。日本循環器学会の心筋梗塞二次予防に関するガイドライン(2011年改訂版)におけるβ遮断薬の位置づけはクラスⅠ~クラスⅡaとされているが、こうした患者群に対するβ遮断薬投与は我が国においては十分でない可能性がある。最近の報告では、急性心筋梗塞患者における退院時β遮断薬投与割合は概ね55%であり、欧米におけるGRACE研究などの80%と比較して低率となっている。

  • ■おわりに
    以上、β遮断薬は、心不全、心房細動、そして心筋梗塞二次予防としてのエビデンスを豊富に有しており、今一度見直されるべき薬剤である。特にビソプロロールの貼付剤は、我が国におけるβ遮断薬の投与割合、高齢者における服薬実態を勘案すると今後有用性が増すと考えられる。

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